連載中の世界ハイテクウオッチにユニコーン企業の記事を寄稿させていただきました。
【連載】世界ハイテク企業ウォッチ
ユニコーン企業とは何か?Uber、Airbnbなど評価額ランキング30社にみる高評価の理由
http://www.sbbit.jp/article/cont1/30329
連載中の世界ハイテクウオッチにユニコーン企業の記事を寄稿させていただきました。
【連載】世界ハイテク企業ウォッチ
ユニコーン企業とは何か?Uber、Airbnbなど評価額ランキング30社にみる高評価の理由
http://www.sbbit.jp/article/cont1/30329
シルバーウィークは岡山・倉敷にいきました。そして、とても印象に残ったのが倉敷です。倉敷は、その昔、出張でいったことがあるけど、市内をちゃんと見るのがはじめてで、明治・大正の佇まいを残す美観地域のすばらしさは固よりたくさんの発見がありました。
とくに、印象に残ったのが大原美術館です。大原美術館は、いまのクラレの創始者でもある大原孫三郎のコレクションが展示してある美術館。この美術館の何がすごいかというと、自分の理解では、フランスの印象派のコレクションは多分日本一で世界的にもトップクラスのレベルだと思う。
で、なぜ、倉敷の美術館が印象派のコレクションを集めることができたか?それは、大原孫三郎の盟友児島虎次郎によるところがおおきい。東京芸大を2年スキップするほど優秀な成績で修了した児島は、大原の支援をえて、20世紀のはじめにフランスに留学。そこで、当時、まだそこまで有名ではなかったモネなどといったフランスの印象派の画家と積極的に交流し、そのなかで、絵を買い付けたという。いわば、彼は印象派の「中の人」といえるかもしれない。
そして、「中の人」だからこそ、モネ、ルノワール、ゴーギャン、ピカソ、さらには、500年前の「印象派」ともいえるエル・グレコの受胎告知といった「日本にあるのが奇跡」と言わしめるほどの世界的なコレクションになったと。
ちなみに、これは、ベンチャーキャピタルあるいは投資ビジネス全般に言える話で、「中の人」になることはとても重要。「中の人」でとれる情報、案件が全然違うと思う。自分はVCにいたことはないけど、彼らが口をそろえて人脈が大事というのは、この「中の人」にあると自分では思っています。かくして、大原美術館は、児島虎次郎という「中の人」の努力によってはじめて成立した奇跡といえるかもしれない。
もう一つの発見は、印象派とキュビスムは連続性があるということ。自分の理解では、印象派はデータサイエンスでいうところの「主成分分析」、すなわち、現実に見えているものをそのまま絵にするのではなく、空の青、池の水といった重要なパラメータだけを抽出することで、より世界を色濃く表現する。そして、そのパラメータを抽出するというアプローチをさらにシェープしたのがキュビズムと自分は理解しました。
ちなみに、この話はイヤホンガイドではじめて知りました。こういう情報があるのとないのとでは全然理解が違うなあとおもいました。そして、次はオルセーに行きたいなあとおもいました。先達はあらまほしけれですね。
9月第1週は夏休みをいただいてニュージーランドを旅しました。ATAMAIワインの小山さんとの出会い、一日一組限定のThe Sounds Retreat のすばらしいおもてなし、など、すばらしい経験をすることができました。ありがとうございました。感謝です。
NZ,最後の夜はDepotです。 Aucklandのど真ん中にあるレストランで、 AucklandでもいつもTop10に入るレストラン。味、サービス、まったくもって申し分ありません、惚れ惚れするすばらしいレストランです。
最初に訪問した2年前にも思ったのですが、このレストラン、わりと自分の経営の理想形があるように思います。このレストランの収容人数はだいたい120名くらい(ま、いつも並んでいますが)。一方、スタッフは10名以下。あたりまえだけど、一人が焼き方専門、野菜専門、ウェイター専門とやっていたら、全然、回らない。だから、このレストランは、あるスタッフが、貝をさばきながらも、焼き方に人が足りないとあれば、焼き方を担当。一人で複数の役割を受け持つ。スタッフのキビキビした動作が心地よく、見ているだけでもこのレストランに行く価値があります。
で、1年くらい前になりますが、アジャイル開発の本を書きました。簡単に言えば、アジャイル開発はシステム開発の方法論で、ひとりがプログラミング、設計、テストなど複数の役割を担うことで、アジャイル(迅速)にシステムを仕上げる。このレストラン、アジャイルそのものだと思います。
そして、このアジャイルを成立させるためには、1.仕組み(メニューはできるだけシンプル、複雑なことはしない)、2.優秀なスタッフ、に尽きると思います。経営もこれと同じだなあと。 Aucklandにお立ち寄りの際は、ぜひ、立ち寄ってみてください。
連載中の米国ハイテク企業ウオッチにラックスペースの記事を寄稿させていただきました。
【連載】米国ハイテク企業ウォッチ
ラックスペースは、なぜアマゾンAWSやマイクロソフトAzureと「互角に」戦えているのか
http://www.sbbit.jp/article/cont1/30098?ref=150827bit
門田隆将「太平洋戦争最後の証言 第1部 零戦・特攻編」を読んで、いろいろ思うところがありました。今年は戦後70年、70年も経つと、同時代を生きた方は減っているなか、当事者による証言はとても学ぶところがたくさんあるとともに、二度と繰り返してはいけないと思いました。
そのなかで、印象に残ったのが零戦。零戦は、当時の日本海軍が世界に誇る戦闘機。その運動性能のよさ、20ミリ機関砲の威力は九六式艦戦などと比べると、飛躍的に改善し、その性能は当時の世界最先端だったという。
その零戦の弱点。よく言われるのは、運動性能を追求したため、米国のグラマンF6Fヘルキャットといったパイロットを守るための強固な装甲と比べると、その防御力が弱いなど。まあ、たしかに、それもあるようだけど、「当事者」にとっての弱点は通信機能がほぼないことだという。
「零戦は、電信機がほとんど使えなった、支那事変の時の 九六式艦上戦闘機の場合は、お互いの飛行機同士や、それから母艦、戦艦、巡洋艦あたりとも交信できました。でも、零戦になってから、一回も通信できなかったですね。これはうちばかりではなく、どこの文体でも、そうだったようです。」と。(p159)
実際のところ、内地では通信機能は利用できたという話もあり、南方だとコンデンサ、真空管などの部品の劣化などがあるかもしれない。ただ、自分が思うに、そして、当たり前だけど、通信は大事だと思う。
やはり、母艦とそして仲間と無線で通信できるからこそ、チームワークで取り組むことができる。たしかに、日本には撃墜王と呼ばれたエースがいたけど、やっぱり、一人の力では限界がある。だからこそ、仲間とコミュニケーションをとること、これは今の時代にも共通して重要なことだと思う。
コミュニケーションとは信頼だ - ある人はこう言いました。たしかに、コミュニケーションを重ねることで、お互いに信頼し、成果を生む。もともと、自分はネットワークの研究をしていたけど、そのネットワーク・通信の原点を見た気がします。
電車の吊り広告でたまに見かけるこの広告。否定するつもりはまったくなく、ぜひ、頑張ってほしいと思うのですが、別の考え方もありかなと思ったので、メモ。
「13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。」 高校までの義務教育の日本では、中学生で結婚・出産するのは、基本、ありえないことだと思う。でも、はたして、義務教育+大学でたからといって、「幸せ」になれるかといえば、その保証はない。
ということをインスパイアしてくれたのは、シーナ・アイエンガー「選択の科学」。インドで生まれ育った彼女の両親は、親戚同士が結婚を決め、母親が23歳、父親が28歳、結婚式当日で初めて顔を合わせたという。日本も昔そうでしたね。で、著者によれば、同じ地域という共通の価値観をもつ取り決め婚の方が、選択肢が多い恋愛結婚よりも長く続くという。なので、13歳で結婚して、14歳で出産することは、あながち、不幸とは言えないと思う。
で、自分が思うに、これはダイバーシティの話だと思う。大学卒業して働くのも一つの価値観だし、13歳で結婚して14歳で出産するのも一つの価値観、もしくは、教育という援助でサポートするのも価値観。そうした多様な価値観を是とする、これがダイバーシティだと思います。
ひるがえって、会社でも同じことがいえると思う。昨今、会社でもダイバーシティとかダイバーシティマネジメントとかあるけど、意外と難しい。とくに、日本の企業の場合、「こうするのが王道」的なものがあって、それ以外を排除する(たとえば、銀行でいえば、減点主義のような)ケースがあって、こうしたカルチャーからはダイバーシティが育ちにくいと思う。ヒト、モノに対して寛容になる、これが重要なんだなと思ったのでした。
今年から自分のなかで一つ決めたことがあって、どんな暑くても、寒くても少なくとも平日はスーツ、長袖シャツ、ネクタイと決めています。
7月も暑かったけど、基本、スーツでした。8月もどんなに暑くても、たぶん、このルールは守ろうと思っています。
クールビズとか、カジュアルとか言われているの中、かつ、この暑い中、なんでスーツ?とたまに聞かれます。
自分が対応するのは、大企業もあるけど、やはり、ベンチャー企業が多い。
ベンチャー企業の場合、たとえば、朝行くと、プログラマーがカップラーメンの残りを放置しながら、シュラフで寝ている、まるで大学の研究室みたいな光景はよくある。
別に、この光景自体は悪いとは思わない。エンジニアが最大のパフォーマンスを発揮するためには、むしろ、こうした環境の方が良いと思う。まちがっても、プログラマーがスーツを着るべしという話ではない。
ただ、会社の場合、すべての社員が、好きな時にきて、好きな時間に、好きなことをする、というのはあまりよくないと思う。
やはり、会社は永続するという前提に立てば、会社法、定款、会計方針などの、いくつかののルールがあって、そのルールのなかで、最大限のパフォーマンスを発揮するように努力すべきだと思う。
というわけで、そうした規律・秩序を守る人が一人くらいはいてもいいかもしれない。というわけで、自分はまずは服装からこの規律・秩序を守りたいという思いです。
で、暑いでしょ?と言われるけど、正直、もうすでに暑いので、半袖だろうが、長袖だろうが、そんなに変わらなかったりします。
Broadviewnetのアメリカの州で最も売上高が大きい企業を図示するこの絵。
あいかわらず、興味深いです。
・カリフォルニア州で一番売上高が大きいのは、石油・エネルギー企業のChevron。カリフォルニアといえば、
シリコンバレーのアップル、グーグルが想像されるけど、実はChevronの方が大きい。
・エネルギー関係では、テキサスのExonMobiilがあったり、USの売上という観点では資源の占める割合は大きい
・シアトル州について、ITで思い浮かぶのは、マイクロソフト。でも、実際、売上高ではコストコ(Google Finance だと直近の売上はコストコ112bn$ マイクロソフトは86bn$)
・カリフォルニア、シアトル以外にも、GMがあったりGEがあったり、やはり、USは業種の層が厚い
・日本でやるとどうなるだろう。やはり、東京、名古屋、大阪に集中して、地方は地銀という構造かもしれない
Please include attribution to http://www.broadviewnet.com with this graphic.
先日、ある方と話していて、発見があったので、シェア。
これまで「システム思考」という言葉を耳にしたけど、いまいち、腑に落ちなった。システム思考とは、定義によれば、「システム全体で考えること」。で、腑に落ちなかったのが、何がシステムで何がシステムじゃないかよくわからなったというのもあると思う。
その時、話していたのは、企業の情報システム。そこそこの規模の企業の情報システムは、製造、経理・財務、マーケティングなどのユーザ部門が自分たちの業務に合うシステムとかツールを入れて、その運用はシステム部門というケースが多い。
で、その問題点は、「個別最適」になってしまうこと。製造部門で入れていたシステムと似たシステムが別ベンダーによって導入されているというケースは結構あって、統一すればコストは安くなるものの、いままでと操作方法がちょっと違うなどの論理で結局、個別最適になるケースが多い。それで、個別最適を繰り返した結果、企業の情報システムとしてつぎはぎだらけになってしまう。ゲーム理論で言えば、「囚人のジレンマ」的な状態といえるかもしれない。
そういう状況において、おそらく必要なのは、システム全体を鳥瞰して、「全体最適」をすること。で、そのシステム全体から全体最適をする考え方がシステム思考なんだと思う。自分の経験上、情報システムの多くの場合は、個別最適するよりも全体最適した方がコスト的に安いケースが多い。
とはいうものの、全体最適することは簡単なようで結構難しい。たとえば、製造部門が全体を俯瞰して全体最適することはなかなかできない。自部門の論理が優先される。こうした全体をみながら、リソースを配分するのは、たぶん、経営の役割だと思う。
というわけで、おそらく、情報システム以外にも個別最適の論理が蔓延り、全体最適になっていないケースはいっぱいあると思う。それをシステムとして捉えて、全体最適する、これはとても重要なことなんだなあと思ったのでした。
GW中にみた動画「はじめてのももクロ」、素晴らしいと思いました。
この動画は、ももクロが路上ライブで世の中からほとんど認知されなかったころから一気にスターダムに駆け上がり、夢であった国立競技場でのライブまで、ももクロの軌跡を余すことなく伝えています。
自分は、デビューしたてのアイドルがスターダムに駆けあげるのを応援するが一つの趣味です。その昔は、広末など、応援してきましたw。で、思うのは、スターダムに駆けあげる、その過程、それは、一つの組織が、「坂の上の雲」を駆けあげることであり、アイドルだけではなく、会社などでも同じだと思うのです。そして、ももクロがスターダムに駆けあげる過程は、スタートアップ企業が「坂の上の雲」を登り、大きくなる過程そのものと思います。
ももクロの「坂の上の雲」、それは、9人から6人になって5人に(個人的には、あかりんがマッサンで女優デビュー、うれしい限りです)、いろいろ紆余曲折があっても、現状に満足することなく、常に高みを追い求めること。それはメンバーだけではなく、メンバーを支えるマネージャー、メイクさんなど、現状に満足せず、チャレンジすることにあると思う。
こう思うと、会社などでは、現状に満足してチャレンジしていない会社も多い気がする。それはそれで思うところもあるのかもしれないけど、やはり、今のポジションに安住することなく、チャレンジすること、それによって、新しい「高み」に到達できると思う。そんなことを「はじめてのももクロ」から気づきました、おススメです。