世界ハイテクウオッチ ラックスペース

8月 27th, 2015 | Posted by admin in イノベーション | テクノロジー | 長橋のつぶやき - (世界ハイテクウオッチ ラックスペース はコメントを受け付けていません)

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連載中の米国ハイテク企業ウオッチにラックスペースの記事を寄稿させていただきました。

【連載】米国ハイテク企業ウォッチ
ラックスペースは、なぜアマゾンAWSやマイクロソフトAzureと「互角に」戦えているのか
http://www.sbbit.jp/article/cont1/30098?ref=150827bit

サントリーに見るモノを売る方法

5月 2nd, 2015 | Posted by admin in 日々の思い - (サントリーに見るモノを売る方法 はコメントを受け付けていません)

自分にとって、サントリーという会社はGoogleとならんでビジネスモデルを考えるうえで、いろいろな気づきを与えてくれる素晴らしい会社です。

 昨日もそんな気づきがありました。訪問した店は「串カツ田中」という、カテゴリ的にいえば、大衆居酒屋チェーン。おそらく、サントリーは、ジンビームを売りたいんだと思う。
 
 で、どう売るか?そのアプローチがチンチロリンジンビーム。さいころをふって、ぞろ目であれば一杯無料、合計が偶数であれば1杯半額。自分が思うに、ぞろ目がですぎると運営は厳しくなるので、おそらく、サントリーがジンビームを売るということで販売促進費を出していると思う。あくまで推測ですが。

 ここで重要だと思うのは、マジョリティへのリーチ。おそらく、ジンビームそのものを売っているのでは、たとえ、CMにレオ様、ローラを起用してもリーチできる層は限定されると思う。でも、えげつないかもしれないけど、ハイボール+キャンペーンで、一気にマジョリティにリーチする、これは学ぶべきことだと思う。

 企業が時を越えて脈々と受け継がれる文化、これを企業のDNAと定義すれば、この会社のDNAはマジョリティへのリーチだと思う。前クールの朝ドラ「マッサン」では、スモーキーフレーバーの本場のスコッチウイスキーにこだわるマッサンに対して、サントリーの創業者がモデルといわれる鴨居の大将はあくまでも日本人の舌にあうウィスキーを追及した。そして、このDNAは、チンチロリンジンビームという形で息づいていると思う。

 最近思うことは、素晴らしい技術・製品は世の中にたくさんある。そして、技術・製品を深堀することは重要だけど、その技術・製品を広く使ってもらうこともとても重要。で、どうやって使ってもらうか?サントリーの「チンチロリンジンビーム」の売り方は学ぶところが多いと思ったのでした。

リーンとフランチャイズ

4月 4th, 2015 | Posted by admin in 経営 | 長橋のつぶやき - (リーンとフランチャイズ はコメントを受け付けていません)

 ワークスアプリが15年に新卒を1000人採用するという、すごい決断だなあと思い、いろいろ考えるところがありました。

 かりに、給料ならびに会社負担法定福利費をあわせて一人当たり月額30万とすれば、1000名採用で月額3億円、年間で36億円、かなりの負担と思われます。

 自分の経験からすると、人を雇うのは難しくないけど、人材を活用することは難しい。で、難しいもっとも大きな要素はコミュニケーションコストが増えること。たとえば、一人の上司がいままで5人の部下を見ているところが、突然、大量新卒採用で一気に30人になると、おそらく、その上司は一気に5人から30人相手にしなくてはならず、そのためのコミュニケーションに関わるコストが一気に増える。

 このコミュニケーションコストで、自分が遭遇するのはシステム開発の現場。システム開発も、基本は人を投入するビジネスで、協力会社から人を投入すればするほど効率が上がると思いがちだけど、人を投入すると、コミュニケーションコストが増えて、プロジェクトマネジャーが把握できなくなるケースがそれなりにある。

 で、どうするか?たぶん、二つのアプローチがあると思う。一つは、少数精鋭で頑張るアプローチ。いわゆる、リーン開発といわれる分野で、一人が開発、テスト、企画など複数の役割を担うアプローチ。人をたくさん投入してコミュニケーションコストを上げるよりも、一人にたくさんの仕事をさせる。これは良さげにみえるけど、難しいのは、一人で何役もできる人は、世の中にそれほどいないこと、でも、そうしたデキる人材が何人かいればまわるアプローチ、自分の理想もこれです。

 もう一つは、マニュアル化。フランチャイズのアプローチがこれで、うまくいくエッセンスを抽出して、これを徹底的にマニュアル化する。そして、そのマニュアルに従って、オペレーションをする。売上を拡大するという点では、このアプローチは結構有効だと思う。

 で、リーンとフランチャイズどっちがいいか?

 これはどちらかがいいとはいえない。結局のところ、”仕組みを作ってレバレッジを利かす”という点ではフランチャイズのアプローチは優れているし、”人を活かす”という点ではリーンの方が優れている。

 思うのは、これを両方うまくできる会社が世の中に存在すること。仕組みを上手くつくりながらも、一人何役もできる人材がたくさんいる、こういう会社は強い、こういう会社を作りたいなあと思ったのでした。

  

時を超える

3月 26th, 2015 | Posted by admin in 日々の思い - (時を超える はコメントを受け付けていません)

 ドリカムの中村マサさんのブログ ドリブログ は自分の愛読ブログの一つです。先日のエントリーでドリカムが今年26年目というエントリーがあって、いろいろと思うところがありました。

 自分の青春時代は、ドリカムとともにあったといっても過言ではありません。「笑顔の行方」をはじめてテレビで見たときの衝撃。「ひらり」で学校行く前に朝ドラに目覚めたのもその頃。金曜日の夜のバラエティ「うれしたのし大好き」も陣内孝則とドリ(そのときは3人)の掛け合いも大好きでした。最終回の吉田美和の号涙は今も忘れません。さらには、4年前には初めてワンダーランドにもいきました。

 ドリのデビューから26年、吉田美和も50歳、ドリのデビュー時に生まれた子供は26歳。時間がたつのは早い。だけど、「時間を超える」というのもあるのかなとも思います。たとえば、経営学の名著「」のサブタイトルは、「時代を超える生存の原則」。何百年と企業が時代を超えて存続するには原則があると。この本はとても良い本です。

 ドリが「時代を超えて」生き続けるか、自分は生き続けるんじゃないかなあと思う。やはり、それは、自分を含めたみんなの心に響くから。マッサンの蛍の光が響くように、ドリも響くものがあると思う。といわけで、今年もワンダーランド楽しみです。

世界ハイテクウオッチ ゴープロ

3月 1st, 2015 | Posted by admin in お知らせ | 長橋のつぶやき - (世界ハイテクウオッチ ゴープロ はコメントを受け付けていません)

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連載中の世界ハイテク企業ウオッチにゴープロの記事を寄稿させていただきました。

【連載】世界ハイテク企業ウォッチ
カメラを“再発明”したゴープロ(GoPro)はガジェットか?新しいプラットフォームか
http://www.sbbit.jp/article/cont1/29327

インテリックスさま中間報告書

2月 11th, 2015 | Posted by admin in お知らせ - (インテリックスさま中間報告書 はコメントを受け付けていません)

ご縁があって、リノベーション大手のインテリックスさまの第20期中間報告書の社長インタビューを担当させていただきました。

山本社長の変化への対応という視点は、経営にとってとても重要と思いました。


http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?template=ir_material_for_fiscal_ym&sid=13854&code=8940

「トヨタ生産方式の逆襲」とタイミング

1月 25th, 2015 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - (「トヨタ生産方式の逆襲」とタイミング はコメントを受け付けていません)

最近は、比較的、古い本、あるいは、古典を読んでいて、新刊はあまり読んでいなかったのですが、ひさしぶりに新刊で良い本に巡り合いました。

筆者は、父親ともにトヨタに勤務し、そこで、トヨタ生産方式、いわゆる、トヨタカイゼン方式を身を以て、体得し、いまは、その指導をされておられる方。

で、トヨタ生産方式というと、JIT(Just In Time)、すなわち、注文が入ったら、すぐに、生産するので、在庫を持たないと一般的に言われている。

が、筆者によると、それは誤りで、はやく顧客にデリバーするためには、内部にストアという中間在庫を持つことで、在庫を持たない場合に比べて、すばやくデリバーできるという。

そして、何より重要なのが、「タイミングで売る」ということ。本書では、こう指摘する。

さて、ここで改めて考えたいのは、3番目の「タイミングで売る」ということです。
これを意識すれば、価格競争に巻き込まれず、それまで顧客に認知されていなかったブランドでも売れることが多いのです。

同書 p64

日本の電機メーカーはこれまで、収益率の低いコモディティ化商品の事業を、雇用維持などを大義名分にして温存してきました。なんとか事業を存続させようとコスト削減しても、その努力には限界があります。価格下落に抗しきれず、たとえ一定量売れたとしても赤字続きで、事業から撤退するか売却するという道をたどってきました。しかし、S社の例が示すように、納期を短縮してタイミングで売るという発想があれば、国内生産でも収益率を維持できるどころか、上向きにすることも可能です。このように再生可能な事業は、まだまだあるのではないかと思っています。
リードタイムが短いと売れて、儲かるのです。商品力そのものを変えてしまうと言ってもいいかもしれません。
同書 p68-69

これは、製造業に限らず、ITにも同じだと思う。

たとえば、水、紙といった日常品をネットで買う場合、結局のところ、価格勝負になる。

で、価格勝負にしないためにはどうればいいか? やはり、タイミング、すなわち、何か欲しいとおもったら、すぐデリバーできる体制、これが価格競争に巻き込まれない要諦と言えるかもしれない。

 製造業のみならず、いろいろと学びの多い本でした。

ニッチをきわめる

1月 11th, 2015 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (ニッチをきわめる はコメントを受け付けていません)

なるほど、と思った話。

先日、ひょんなことから、全然違う業種(商社)のマネジメントの方とお話する機会がありました。

彼曰く、左から右に商品を流す、いわゆる商社ビジネスはもはや通用しないという。だから、最近、強化しているのは、事業投資で、これだと思う会社に投資をして、自分たちのサプライチェーンに組み込む、これによって会社を大きくすると。

で、その投資先を選ぶ条件はバルク(大量生産)でないこと。バルクだと誰でも作ることができて、結局、価格勝負になってしまう。だから、バルクで作れないニッチ商品を作れる会社が絶対条件だと。で、ニッチの分野のシェアを上げることで競争力を強めると。

なるほどなあ、と思いました。とくに、ITの場合、難しいのは後者。基本デジタルなので、いくらでもコピーができる、で、コピーされると、結局、資本力がある大手が全部持っていってしまう。ということなので、難しいけど、バルクで作れないニッチに特化するのは重要だと思う(当たり前ですが)。

ニッチというと市場が狭いと言えるかもしれないけど、商社だったり、ビジネスパートナーとつながることで、いくらでも市場は大きくなると思う。あたりまえだけど、その当たり前をきっちりできること、実はこれが大事なんだなあと、帰りながら思ったのでした。

世界ハイテク企業ウオッチ ネットフリックス

12月 1st, 2014 | Posted by admin in お知らせ | 長橋のつぶやき - (世界ハイテク企業ウオッチ ネットフリックス はコメントを受け付けていません)

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連載中の世界ハイテク企業ウオッチにプライスラインの記事を寄稿させていただきました。

【連載】世界ハイテク企業ウォッチ
世界最大のインターネットテレビ企業、ネットフリックスに立ちはだかる試練
http://www.sbbit.jp/article/cont1/28897

新卒と中途の力学

11月 25th, 2014 | Posted by admin in 経営 | 長橋のつぶやき - (新卒と中途の力学 はコメントを受け付けていません)

最近、おもうこと。

もう、だいぶ前の話だけど、新卒採用のセミナーである担当者の一言。

「ウチは、いままで中途採用だったけど、白いキャンバスを染めたい思いから新卒採用に踏み切りました。」

当時は、何も思わなかったけど、今思えば、なかなか大胆なこと言うなあ、と思う。

どんな企業にとっても、人は財産。だから、新卒、中途を問わず、許す限り人を採りたい。

で、新卒と中途、どちらがいいのかといえば、なかなか難しい。

たしかに、冒頭の担当者のように、新卒は”白いキャンバス”であり、それを企業カラーに染めることはできる。

まあ、大学生が勉強しなくて就職できるのも、”白いキャンバス”という点からは良いのかもしれない。

ただ、最近思うのは、企業カラーに染めることは、良いことでもあり、悪いこともある。

良いことは、やはり、企業のカルチャーをちゃんと理解できること、中途で入ったけど、カルチャーに馴染めず辞めるという例は多い。

一方、悪いことは、一つの会社しかいないので、やはり、視野が狭くなること。

やはり、一つの会社で、かつ、ジョブローテーションをしないまま何十年も同じことをやっていれば、外との接点も少なくなり、必然的に、井の中の蛙、ガラパゴスになってしまう。学業がすごく優秀な人が、こうした境遇に置かれて、ガラパゴス化しているケースをたくさん見ているので、それほどこれは間違っていない気がする。これはもったいない。むしろ、そういう人にこそ転職を薦めたい。

逆に、中途ばかりの集団もなかなか難しい。とくに、中途は専門分野に長けていることを買われて、採用されるケースが多いので、タコつぼ化するケースも結構ある。

という意味で、大事なのはバランスだと思う。新卒ばかりでは金太郎飴、すなわち、どこから切っても同じになってしまう、そんなときは、外の血を入れて、視野を広くする。一方、中途ばかりでは、傭兵集団になりがちなので、会社に対するロイヤリティがそれほど高くないケースがある、そんなときは、”白いキャンバス”の新卒を入れる。このバランスが大事なんだなあと思うのです。