たまたま、読んでいたFinancial Timesの記事にとても興味深い記事があった。タイトルは、”GE plans platform path for ‘internet of things’” (GEがinternet of things のプラットフォームを提供する)というもの。
仕組みとしては、GEが提供している航空機エンジン、鉄道などにセンサーを搭載し、センサーからのデータを集約して、分析して、パターンを見つけて、運用効率を上げるというものだ。こうした試み自体はそれほど新しい話ではないけど、産業界において圧倒的なシェアを誇るGEが取り組むことで、裾野が広がることは間違いないだろう。
どちらかというと、自分がこの記事を読んで驚いたのは、ハードウェアの売上がほとんどのGEがソフトウェア分野に取り組むという決断をしたこと。
普通の企業の場合、こうした決断はなかなかできない。というのは、ハードウェアが”稼ぎ頭”である場合、必然的に、その部門の影響力が強くなり、会社の方針としても、その影響力の強い部門を反映したモノになりがちだ。
そして、新規にソフトウェア分野に取り組むというのは、もちろん、ハードウェアとの相乗効果はあるけど、ハードウェア部門からしてみれば、自分たちの領域を侵すことにもなりかねない、で、当然、反発するケースが多い。よく、ハードウェアとソフトウェアの両輪というけど、なかなかこれが実現できないのは、社内の力学の問題が大きいともいえる。
だからこそ、GEのこうした決断は評価したい、そして、これは結局のところ、経営者のリーダーシップの賜物なんだと思う。
GEといえば、長い年月とコストをかけてCEOを選ぶことで知られているけど、やはり、こうした”やならければいけない”ことを実現するために必要な投資なのかもしれないと、このインダストリアル・インターネットから思いました。