稲盛さんの新刊「心。」に染み入る話がありました。
京都の小さな町工場からスタートした京セラが創業して初めての注文が松下電器(パナソニック)。で、当時は、ほとんど名前が知られてなかった京セラに注文してくれたことに感謝する反面、品質・価格はとても厳しく、とくに価格については毎年厳しい値下げ要求があり、それに応えるには並々ならぬ努力が必要だったといいます。
他の業者は、これに対して「下請けいじめ」と不平不満をこぼす一方、京セラは毎年注文を頂けること、それによって鍛えられていることに感謝しました。そして、一見、無茶にみえる注文でも採算が取れるように知恵を絞り、努力を重ねた結果、京セラが米国に進出した際、他社にくらべて、圧倒的に安くてよい製品ということで、広く受け入れられたという。
これはIT系でも当てはまる話かと。無茶な注文とブラックとの線引きは難しいところですが、不平不満をいわず、ポジティブに取り組む、これは大事で、そして、無茶な納期でもちゃんとやってくれる、こういう会社は信頼されますよね。
会社の財務だけを見るのではなく経営者に会って、経営者の考え方を知るべし」 ー 昔、アナリストをやっていたとき、よく言われました。たぶん、こういう心がけを見るべしということなんだと思います。
というわけで、一見、無茶と思われることでも、きちんと検討して、知恵を絞って、不平不満を言わず、ポジティブに取り組む、これは大事ですね。