ホーおじさんの思いとベトナム

7月 12th, 2020 | Posted by admin in 長橋のつぶやき

さて、最近はコロナ禍もあり、めっきり訪問する機会がありませんが、これまでベトナムのハノイ、ホーチミンに何度か訪問する機会がありました。ベトナムを訪問して、いつも感じるのが、ベトナム人の勤勉さです。それはIntegrity(インテグリティ)というべきでしょうか。ベトナムの誰もが、どんなことにも真面目に真摯に取り組む姿勢が素晴らしくて、悪い思い出がありません。で、どういう背景で、こうした真摯な国民性が醸成されるのか?、とても興味がありました。

 そんな中、「知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利」が、この疑問に対して良いヒントになりました。この本は、歴史上、圧倒的に不利な状況から逆転をした独ソ戦、バトルオブブリテン、インドシナ戦争、イラク戦争をテーマに扱っていますが、圧倒的に面白かったのが、インドシナ戦争です。

 インドシナ戦争は、一言でいえば、2度にわたるベトナム独立の闘争で、第1次戦争はフランス植民地からの独立戦争、そして、第2次戦争は米国が支援する南ベトナムとの戦争いわゆるベトナム戦争です。いずれもゲリラ戦から正規軍を編成して逆転して、勝利します。

 いずれも、その主役は建国の父ホーチミンです。彼は、青年時代、船で渡ったフランスにおいて自由と独立を接し、当時、植民地支配にあったベトナムにも自由と独立が必要と志を立てます。そして、その目的を果たす道具として共産主義による闘争を掲げ、インドシナ戦争を勝利に導きます。もともとの発想としてはシンガポールの建国の父リークアンユーに近いかもしれないですね。

 で、ホーチミンは、飄々とした風貌、粛清とも汚職とも無縁で気さくな人柄から国民から敬意を表して「ホーおじさん」と呼ばれていたそうです。もちろん、もともとのベトナム国民の勤勉さ、優秀さはあるとは思いますが、やはり、「ホーおじさん」が掲げた独立と自由を守って国を強くする、これが現在のベトナムにも脈々と受け継がれている、と思いました。彼が亡くなって50年、この思いが引き継がれているのはすごいなぁ、とも思います。

コロナ禍で、なかなか海外に出ることはできないのですが、ビジネス・プライベート限らず、またベトナムにいきたいと思いました。現在、どれだけホーおじさんの建国の思いが活きているか、知りたいと思います。

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