グーグルとの20年

11月 24th, 2022 | Posted by admin in 日々の思い - (グーグルとの20年 はコメントを受け付けていません)

 メタ、アマゾンにつづきグーグルもリストラ検討ということで、いろいろ思うところがありました。たしか、自分がはじめてグーグルを知ったのは大学の学生時代なので、もう20年以上前、当時は21世紀になるかならないか、そのあたりだったと思います。

 やや、昔話になってしまいますが、グーグル以前の検索は、いろいろあったのですが、自分は当時アルタビスタを使っていたように思います。ただ、アルタビスタ、それなりに便利だったのですが、検索ワードと検索結果のマッチがイマイチだったりで、その後、登場したグーグルの検索精度の衝撃は今でも憶えています。これはアカデミックの世界で、論文の引用度が多い論文は影響度が高いという事象をウェブ検索に応用したページランクというグーグルの最初のイノベーションですね。

 で、ページランクがグーグルの最初のイノベーションだとしたら、次のイノベーションは、こうした検索ワードをユーザの興味として捉えて、ユーザの興味のあるコンテンツを広告として表示する、アドワーズですね。たしか、2000年中ごろだったと思いますが、バナー広告はそれなりにありましたが、バナーではなく、検索ワードを広告に見立てて、グーグルはそれをビジネスとして大成功させました。そこから、グーグルをはじめとしてアマゾン、フェイスブック(Meta)、アップルのGAFAが世界の大部分のデータを握る覇者の存在になりました。

 さて、古代では永久に繁栄を続くと思われていたローマ帝国は滅び、近年では、米国のテレコム業界で圧倒的なパワーのあったAT&Tが分割されたように、やはり、グーグルならびにGAFAもかつての全盛期が過ぎ去りつつある、そんな風に思いました。

で、何がグーグルそしてGAFAをピークアウトに導いたのか?やはり、21世紀の石油であるデータのコストが上がったことではないでしょうか。 当たり前ですが、20年前は、データはタダでした。まあ、これは石油も同じですよね、19世紀後半、まだ石炭が全盛の時代、石油はいくつかの油井から汲み上げられたといいますが、基本はタダみたいなものだっといいます。それが、20世紀になって、自動車の燃料として石油が利用されると一気に競争は加速、規制もあり、米国では当時9割以上のシェアを持っていたスタンダードオイルは分割されました。

 データも最初は、履歴履歴・検索履歴、タダみたいなものでした。ただ、そのデータをタダで利用して、GAFAが独占的な地位を手に入れてから、プライバシーなどデータを取得するコストが上がったように思います、これまではスマホアプリは自由にデータを取得できましたが、今ではデータを提供できるかユーザが許可しないといなくなっています。

さて、今後、GAFAがどうなるのか自分にはわかりませんが、次のテクノロジーの萌芽もありますよね。いろいろとスキャンダルもありますが、トークンエコノミーはどちらかといえば、GAFAとは反対のユーザが自由になる世界のようにも思います。そして、世の中の動きにあわせて、適応する、これも大事ですよね。