「最高の人生の見つけ方」という「体験」

5月 26th, 2022 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (「最高の人生の見つけ方」という「体験」 はコメントを受け付けていません)

 最近読んだ本 「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」に大いに刺激を受けました。で、人生が豊かになりすぎる究極のルールとは何か?その答えは、「おカネをためるのではなく、おカネを使って思い出「体験」をつくること」だと。

 たしかにそうですよね。平日は朝9時に会社に出社して、夜は退社して、寝る前だけの生活、さらには、土日も何もせずゴロゴロ過ごす。この本では、このルーチンを「自動運転モード」と定義しています。「自動運転モード」は、おカネをためるのは良いかもしれないですが、かりに、おカネをためて、定年退職して、自由に時間とおカネを使えるといっても、体力的に衰えて、楽しめない場合もあります。

 だからこそ、老後に備えて蓄えるのではなく、今にしかできない「体験」におカネを使い、最後は「DIE WITH ZERO」、おカネを使い切ってゼロで死ぬべしと。これはイソップ童話のアリとキリギリスの中間の生き方でもあります。アリのようにひたすら働いて、蓄えるだけではく、キリギリスほどの浪費ではないものの「体験」におカネを使うべしと。江戸っ子的には、宵越しの銭は持たず、とでもいったところでしょうか。

 さて、自分の大好きな映画に「最高の人生の見つけ方(Bucket List)」があります、温かくて泣けるいい映画です。主人公は、傲慢な実業家演じるジャック・ニコルソンと心優しい自動車整備工演じるモーガン・フリーマン。二人はたまたま病院の一室で一緒になり、かつ、二人とも末期がんを患っており、余命半年。二人は人生の終わりを知って、やりたいことリスト(Bucket List)を心ゆくまで「体験」します。日本でも、吉永小百合、天海祐希でリメイクされましたね、二人は最後、宇宙に行ってしましました笑

 で、いままで、最高の人生の見つけ方じゃなくて、どうしてバケットリストとか原題にしなかったのだろう、と思っていましたが、この本を読んで腹落ちしました。最高の人生とは、おカネではなくて、「体験」だと。さらには、人生の最後を知った時点で、その体験におカネを使うことが「最高の人生の見つけ方」だと。これは、深くて素晴らしい和訳ですね。

 さて、自分にとっておカネを使っても得たい「体験」は何だろう、後から振り返って思い出の配当となるのは何だろうと。まあ、やっぱり、ひたすら働いて老後のためにおカネをためることではないと思います。あとは、休みをダラダラ過ごすのもつまらないですね。さらには、スカイダイビングもやりました、エジプトのピラミッドもいきました。やっぱり、泣くほど笑うでしょうか笑いずれにしても、もっと「体験」に投資して、最高の人生の見つけたいと思いました。

株価にみる「自分ごと」と「他人ごと」

5月 8th, 2022 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (株価にみる「自分ごと」と「他人ごと」 はコメントを受け付けていません)

 さて、日本電産の永守さんCEOに復帰するそうですね、理由は業績と株価が不甲斐ないからと。念のため、とくに、どの会社を特定しているわけではありませんが、株価について思うところというか、思いを改めました。

 最近はだいぶ少なくなりましたが、一時、時価総額経営というのが持て囃されました。株価(時価総額)をいろいろな手段を使って上げて、株価が高くなったところで増資をし、調達した資金で会社を買収するなりして、株価を上げて、さらに増資の繰り返すと。

 自分の感覚では、ライブドア事件以前までは、時価総額経営は良いことだという風潮でしたが、その後は強欲だとか、資本主義の負の側面だ、のようにあまり良い意味でとらえられないように思います。自分も割とアンチ時価総額経営に与していて、株価は適正な企業業績に上で決まるので、株価を無理に釣り上げるものではないのではと思っていました。

 ただ、最近思いを改めるようになっていて、株価を上げるのは経営の仕事と思います。つまるところ、それは株価をどこまで「自分ごと」にできるかなのではないかと。やはり、株価ほど、「他人ごと」にできるものはありません。ウクライナで戦争が起きれば株価は下がるし、アメリカで金利が上がれば株価は下がります。そして、ウクライナの戦争もアメリカの金利も、一企業の経営者がコントロールできる話ではありませんよね。さらに、株価自体も市場が決めるもので、一企業ができることはそれほど多くありません。

 ただ、ウクライナの戦争、アメリカ金利上昇で株価が下がっているから、それは仕方ないと「他人ごと」にするのか、どんな外部環境であっても、成長戦略を示して、業績をあげて、会社の価値をあげて、株価を上げる努力をする「自分ごと」にするか、この差は大きいと思います。

 で、この「他人ごと」と「自分ごと」の差は、オーナーシップ(株式持ち分)の差かなと。いわゆる、サラリーマン社長のようにオーナーシップが少なめの場合、株価が下がっても自分のフトコロが痛むわけではないので、やはり、「他人ごと」になりがちですよね。一方で、創業者・オーナーの場合、自分の資産に直結するので「自分ごと」になりやすく、オーナーシップが多めの経営者のパフォーマンスが比較的良いのも、「自分ごと」という観点で割と説明できるようにも思います。

 というわけで、投資のヒント。よく経営者インタビューで「株価についてどう見ておられますか?」という質問がありますが、「国際情勢の緊迫感で株価全体が下がっているので、仕方ない」よりも「国際情勢の緊迫感で株価全体が下がっているが、あらゆる手を尽くして株価を上げたい」、こちらですよね。