さて、先日、ある方とお話しして、なるほど、と思ったことがあったのでシェアします。その方は、いろいろな会社のコンサルティングを受けているようでしたが、そのなかでコンサルティングのパターンがいくつかあると言います。
一番オーソドックスなのは、ソリューションを提示するケース。まあ、医者で例えれば、具合の悪い患者さんを診断して、原因を特定して、処方(手術、処方箋)するといったところでしょうか。会社でも、たとえば、業績の悪化という事象に対して、その要因を特定して、処方(リストラ、売り上げ拡大)するのは一般的ですよね。
一番ダメなのは、我田引水パターン、クライアントそっちのけで自社の製品・ソリューションにつなげる、これもシステム系だとあるあるですよね。ニーズもないまま、うちの製品買ってくださいといったヤツ。
で、最後に一番良かったのが、「気づかせる」コンサルティングだという。コンサルタントは、とくにソリューションも提示しなければ、売り込みもしない、ただ、クライアントの話を聞く。そして、聞くだけじゃなくて、いろいろ角度を変えて聞いたり、変化球を投げたりして、クライアントに「あ、そうなんだ」と気づかせる。
子供の教育と同じで、人から、ああだこうだ言われるよりも、自分で気づいたことを実行した方が、やる気になりますよね。ちなみに、かのピーター・ドラッガーもコンサルティングの際、まさにこの方式を実践していたといいます、なので、この方式を自分は勝手にドラッガー式コンサルティングと呼んでいます。
で、これはコンサルタント・クライアントの関係だけではなくて、同僚との関係、上司部下との関係、家庭との関係、コミュニケーション全般の話ですよね。自分の意見を押し付けるのではなくて、相手に気づかせる、常にこうありたいものです。