先日、ある方からお話をお伺いして、なるほど、と思いました。
自分は全然知らなかったのですが、最近、プロレスが盛り上がっているという。
で、なぜ、プロレスが盛り上がっているかと言うと、レスラーがお客さんに歩み寄っているからと。
たとえば、プロレス公演が終わった後、お客さんとレスラーとの懇親の場所があって、レスラーからお客さんに対して、「最近どうっすか?また来てくれてありがとうございました」みたいな、やりとりがあり、レスラーは、そうした歩み寄りを全国規模で繰り返していると。ま、劇場で会えるアイドルにコンセプトは近いかもしれない。
プロレスというと、オワコンとはいかないまでも、ちょっと古いイメージがあるかもしれない。でも、レスラーが歩み寄ることで、お客さんとしては、「また、次回、彼に会いに行こう」という気になる。
それで、おもいだしたのが、先日、iPadの青空文庫アプリで、たまたま読んでいた中島敦の「山月記」。学校の教科書には必ず乗っている短編で、主人公は、自分詩を作る才能があり、「オレはスゴイ、イケてる」って思っていたものの、結局、誰にも歩み寄らない結果、虎になってしまった。
このプロレスの話と虎の話、言いたいことは同じだと思う。
どんなすごいコンテンツでも、それを見て、聞いてくれるお客さんに歩み寄らなければ、結局、独りよがりになってしまう。
で、自分の理解では、これはまぎれもなく営業だと思う。どんなダサい商品でもお客さんに歩み寄って、お客さんのために尽くすことの方が、歩み寄っていないイケてる商品よりも良いと。
というわけで、今度、プロレスにいってみようかなと思いました。