最近思うこと。
いうまでもなく、会社を経営するにあたって重要なのは、売上を増やして、コストを減らすこと。
これは当たり前なんだけど、とても難しい。
とくに、難しいのは売上を増やすこと。自分では売上を増やしたいけど、こればっかりは相手がある話なので、そうやすやすと売上が増えるわけではない。で、どうしたら売上が増えるか?まず、やっていけないことをあげたい。
売上が減る場合にしてはいけないこと、それはたった一つで、”何もしないこと”
これも当たり前なんだけど、やはり難しい。
たとえば、自分の知っている例では、システム子会社。システム子会社は、その名の通り、親会社がそれなりに大きく、情報システムを開発・運用するにあたって、システム子会社を作る。システム子会社の役割は、親会社の情報システムの開発・運用をすること。なので、取引先は、親会社のみの場合が多く、”何もしなくても”食べていくことができる。
これはこれで悪いという話ではないし、システム子会社を否定するわけでもない。むしろ、全部、大手にアウトソーシングするよりは自社でコントロールした方が効率的な場合もある。
ただ、問題があるとすれば、やっぱり、”何もしなくても”食べていくことができること。これは親会社の業績が未来永劫順調と仮定すれば、”何もしなくても”食べていくことができる。ただ、世の中、何がおこるかわからない。順調だった親会社が突然何かの拍子で業績が傾き、システム子会社の面倒を見れなくなる、ということも確率としてはゼロではないし、それなりにこうしたケースはある。
そういうわけで、何もしなくても売上があがるビジネスの場合、一度、ハシゴを外されると、そのダメージは大きい。
じゃあ、どうするか?
なるほどなぁと思ったのが、泉井純一氏の成功手法。彼は、昭和40年代終わりにガソリンスタンドを経営していて、かなり儲けていた。そこで、自動販売機ビジネスに手を出したものの、”餅は餅屋”で、失敗し、ガソリンスタンドはすべて他人の手に渡り、一文無しに陥る。一文無しでも彼は、縁のある人に500円の醤油引換券を送る:
縁のある人には必ず贈り物をする。その身分に贈るのではない、その人に対して贈る、という信念だけは、曲げずにいました。だから贈る人数は増えるいっぽうで、百人くらいにはなっていました。だから一人5百円でも全部で5万円になる。そのカネがない。そんな自分がまた、惨めに思えてなりませんでした。
ところがその5百円の醤油券ががまた、僕が再出発するきっかけになりました。
「夢のまた夢 ナニワのタニマチ」p97
その贈り先の一人のシェル石油の課長から、彼が生活に困っているのではないかと察し、余っているところから石油を集めて、シェル石油に卸すという救いの手を差し伸べる。結果、彼は、このビジネスで大成功し、バブルのなかで、大儲けして、相撲などのスポーツ界の”タニマチ”となる。ただ、脱税と贈賄罪で1996年、逮捕、懲役2年の実刑判決を受ける。
彼のタニマチの部分はともかくとして、”縁のある人を大切にする”という姿勢は学ぶところがあると思う。
やっぱり、”縁”は、何かしらの必然性があって、”結び付けられた”のであって、やっぱり、それを大切にしないといけないと思う。そして、”何もしない”と確実に縁は生まれない、だからこそ、”縁結び”をすべく、外に目を向けることが重要かもしれない。
というわけで、売上が減ったらどうするか? ”縁のある人を大切にする” これは一つのアプローチだと思いました。