彼との思い出

11月 3rd, 2014 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - (彼との思い出 はコメントを受け付けていません)

先週のこと、彼の突然の訃報に呆然としました。

その昔、自分が証券アナリストであったころ、機関投資家(アナリストにとってお客さん)の彼にプレゼンをする機会がありました。

社内の営業曰く、「彼に上手く食い込めれば、他もきっと上手くいく」と。

長い大学生活を経て、初めて社会人となったそのときのことです。そのときは、本当に右も左もわからなくて、今から振り返れば、恐る恐るの訪問した。

でも、彼は、アナリストとして未熟な自分に対して、何一ついやな顔をせず、暖かく真摯に丁寧に対応してくれました。

アナリストとして、3年近く、やっていけたのは、彼という暖かく見守ってくれる存在があったからだと思います。

その後、自分がプータローとして放浪していたときも、人一倍、自分のことを気にかけてくれて、声をかけていただいて、四谷三丁目でおごってくれたあの夜はいまでも忘れることはできません。

あれから数年、彼の温情に対して、自分は何を返してあげたのだろう。

たぶん、何一つ恩返しできなかったと思う。思うたびに、呵責の念に堪えません。

ローマの哲人セネカは、「人の生きるところは「今ココニ」しかない。「今ココニ」を全力で生きることが、人生を生きることなのだ。」と指摘する。

たしかに、「今ココニ」を全力で生きることは重要かもしれない。でも、「今ココニ」だけを考えるのは辛すぎる。

自分ができることといえば、彼の生き様を伝え、彼を少しでも見習って、暖かく接して、すこしでも、彼への恩返しをすることなのかもしれません。

いまでも心の整理ができません。心よりご冥福申し上げます。ありがとうございました。

データサイエンス基礎講座

11月 3rd, 2014 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - (データサイエンス基礎講座 はコメントを受け付けていません)

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これまで自分は、大学の研究者、証券アナリスト、経営管理と、様々なデータをもとに意思決定をしてきました。

どうやってデータを揃えて、どうやって意思決定するか、難しくもあり、エキサイティングな仕事です。

そんなことを、ひとりでも多くの方と共有できればという思いから、インプレスさんとセミナーをやらせていただくことになりました。

前提知識は必要ありません、ゼロからデータ分析をスタートします。

ぜひ、ご参加ください。

本気で変わりたい人の行動イノベーション

10月 22nd, 2014 | Posted by admin in 長橋のつぶやき - (本気で変わりたい人の行動イノベーション はコメントを受け付けていません)

レビュープラスさんから献本いただきました。ありがとうございます。

本気で変わりたい場合、どうするか?

筆者は、それを「欲望」と説く。

そして、欲望とは、

「欲望=頭の声、体の声、心の声」(p32)

という。そして、毎日の生活の中で、こうした声を聞くことが重要と言う。

その欲望がどう行動を変えるか、それが、

「欲望」からスタートして作られた「ビジョン」(p53)

という。

すなわち、最初は自分のための欲望からスタートしても、それがやがて世の中のためになる「ビジョン」に成長すると。

あなたの「欲望」の半歩先には必ず「善きビジョン」がある(p62)

そして、どう欲望とビジョンを行動におこすか、筆者は、50秒セルフトークとそのあとの10秒の行動こそが大事と説く。

すなわち、自分に言い聞かせて、行動を起こすと。

たしか、渋沢栄一だったと思うけど、彼は寝る前に毎日今日起きたことを反省したという。

そして、反省を活かして、つぎに活かす、これを繰り返していたので、「日本資本主義の父」たる存在になったと。

というわけで、この行動イノベーションも自分を振り返って、アクションにつなげる、有効な手段だと思ったのでした。

石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

10月 1st, 2014 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - (石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門 はコメントを受け付けていません)

石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? エネルギー情報学入門

ビジネスマンとして深く尊敬する岩瀬さんの初のご著書です。

自分の理解では、この本は、おおきくわけて3つの話をしています。

1.エネルギー(本書では、石油、ガスがメイン)はどのように発掘するか?⇒ 石油・ガス賦存の5要素
2.発掘したエネルギーをどのように流通するか? セブンシスターズ手動⇒OPEC手動⇒市場取引に
3.そうして日本に届いたエネルギーをどう活用すべきか?⇒エネルギー政策

1,2については、筆者のこれまでの商社マン人生でベネズエラからテヘランまでありとあらゆる場所に赴いた現場経験が裏打ちされて、リアルにその情景が伝わってきます。

帯には、「エネルギー界の池上彰さん誕生!」とあるけど、この本の面白さは池上彰さんというより、むしろ、「海賊と呼ばれた男」的な面白さだと思う。

つまり、ジャーナリストとしてある事象を冷静に観察するというより、日本の石油業界を背負う当事者、リーダーとして、これまで過ごした生き様がひしひしと伝わってきます。なので、次回はぜひ当事者としての回顧録を読みたいなあ、とも思います。

で、考えさせらたのは、3.エネルギー政策。

第1章のタイトル 日本の輸入ガスはなぜ高いか? で触れられているように、なぜ、日本の輸入ガスは高いか?

その理由としては、筆者は、「日本ではLNGは原油の代替燃料だった。したがって、価格を原油価格にリンクさせたのもこれまた当然だった。」(p30)

すなわち、シェールガスでどんなに天然ガスが安くなっても、日本だけ天然ガスの価格は原油価格にリンクしている。その背景には、「日本の電力会社は、販売電力価格を総括原価方式とよばれる「コスト積み上げ」で算定し、政府に許可を得ることになっている。」(p32)

その「コスト積み上げ」での電力価格を負担しているのは、いうまでもなく、我々日本国民。電力価格を本当に安くしたいのであれば、天然ガスの価格を原油価格にリンクさせなければ安くなる。ただし、その場合、電力会社が想定する“安定供給”ができない可能性があると。

で、どちらをとるか? やっぱり、これまで自分はこんなカラクリがあることは知らなかったし、エネルギーをどうすべきか、その背景をきっちり知ることが最初の一歩だと思う。

最後に、自分はいままで情報分野が長いので、タイトルの“エネルギー情報学”に引っかかってしまいました。

自分の理解では、情報とは、点(ヒト)と線(通信手段、電話、ネットなど)の集合。

そう考えてみると、ある点において、油田が発見され、また、ある点で流通する。そして、ある点ではそのエネルギーを利用する。その点で起きることをどう解釈するか、これはエネルギー情報学とも言えるのかもしれない。

すくなくとも、石油・天然ガスについては、ある点で起きている事象が包括的に理解できるので、そういう意味で“エネルギー情報学”の入門としてはよいと思いました。

ITは人を幸せにするか?

9月 27th, 2014 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - (ITは人を幸せにするか? はコメントを受け付けていません)

先日、とある方とお話する機会があって、大いに考えさせられる機会がありました。

自分は長いこと情報技術(Information Technology)に身を置いてきて、基本的にIT化することはよいことだと思っています。

IT化の最大の恩恵のひとつは、知識のオープン化。

もう10年以上前からだけど、一部の大学では、その大学の教員による授業を包み隠さず公開しています。

Open Course Wareは、その代表例だし、最近では、MOOCもこの流れだと思う。

で、包み隠さず授業を公開してしまったら、大学に行かなくてもいいじゃないか?と思うかもしれなけど、実はそんなことはない。

むしろ、大学側が全く想定していない、かつ、世界中の優秀な学生が、その講義をネットで閲覧して、かつ、オンライン講義を履修して、優秀な成績を収める。

そうした優秀な学生を引っ張ってくれば、大学はますます活性化する。一種のタレント養成機関の一種とも言えるかもしれない。

実際に、モンゴルの高校生がMITのオンライン授業で優秀な成績を収め、最終的にMITに留学するというもあり、やはり、これはIT化の最大の恩恵とも言えると思う。

でも、ITによって、失われる部分もあると思う。

そのなかで、自分が危惧しているのは、人間の思考力の低下。

たとえば、Google。自分は、何度かGoogleによって世界が変わるみたいな、Google礼賛記事、書籍を書いたりしました。

もちろん、テクノロジーという点では、Googleは素晴らしい企業だと思います。

”いろいろなところから引用されているホームページこそがランクの高いホームページ”という単純明快な切り口で検索のビジネスを一変し、さらには、検索連動型広告で、ユーザの気持ち=たとえば、サバ寿司で検索したら、サバ寿司の広告を表示する = ユーザはサバ寿司を食べたいことから検索したので、その広告をクリックする、というイノベーションで、IT業界を席巻したのは、記憶に新しいところです。

ただ、自分が思うのは、ITが便利になればなるほど、人間が判断する余地が少なくなること。

たとえば、今後の技術の進歩の結果として、無人運転が実用化されると目されている、もちろん、自動運転は技術的には素晴らしいことだと思う。

そして、自動運転が当たり前になれば、言うまでもなく、コンピュータが勝手に運転してくれるので、人間が判断する余地が少なくなる、ちょっと、ネガティブな言い方をすれば、人間が判断することなく、コンピュータに任せてしまう。

もちろん、自動運転だからといって、すべてをコンピュータに任せるわけではないけど、やはり、人間が考える余地が減ってしまうと思う。

そう、こうしたコンピュータが考えてくれる”人工知能”はすばらしいことだと思う。でも、人間が人工知能に頼って、考えることをやめてしまったら、たぶん、良いことはない。たとえば、レコメンデーションエンジンで、”この人に投票しましょう”というレコメンドが出て、何も”考えず”に投票してしまって、後の祭りということは十分あると思う。

じゃあ、どうするか?

やっぱり、人工知能の時代だからこそ、”脳に汗をかくくらい”考えなければいけないと思う。ある命題について、考えて、考えて、考えまくる。そのプロセスが人工知能時代にはますます重要になると思う。

そのなかで、一つの指針となるのが、20世紀の科学哲学者カール・ポパーが提唱した”反証可能性”という考え方。

反証可能性とは、ある仮説について、その仮説が誤っている可能性を示すこと。

たとえば、グーグルが提示したレコメンデーションはあくまでも仮説であって、それが100%正しいとは限らない。

そして、その仮説が間違っていたら、それを自分で考えて、判断すべきであり、グーグルがリコメンドしていることは100%正しいとおもねってはいけない。

だからこそ、こうした”反証可能性”を養うこと、批判的精神を養うこと、これを涵養することが、人工知能時代にとても重要だと思うのです。

”ふざけんな”と思った時には

9月 20th, 2014 | Posted by admin in 日々の思い | 経営 | 長橋のつぶやき - (”ふざけんな”と思った時には はコメントを受け付けていません)

Facebookにも投稿したけど、こちらにもシェアです。

D.カーネギーの「人を動かす」には、人を動かすためのエッセンスに限らず、日々の生活で何をどう行動すべきかの指針が満載でとても示唆に富んだ本です。ぜひ、一読をお勧めします。

その中で、なるほど、と思ったのが2つのエピソード。

リンカーンは、南北戦争のころ、ひるむ南軍を袋叩きできるチャンスを逸した将軍の非を詰り、罵倒の手紙を書いたという。でも、その手紙が見つかったのはリンカーンの執務室、つまり、手紙は届いていない。彼は若いころの失敗に懲りて、人を非難することを一切やめたという。

 マーク・トェインはひどい癇癪持ちでちょっと気に入らないことがあると、”おまえ死ね”みたいな相手を罵倒する手紙を書いて、気持ちをスッキリさせたという。でも、その手紙は奥さんが投函せずに保管したため、決して、相手に届いていないという。

 ま、人間誰だって、自分の思い通りにいかないことがあると、”ふざけんな”と思うときはある。でも、それを相手に向かって、ストレートに”ふざけんな”と伝えて、罵倒しても、罵倒される方にしてみたら、良い気分じゃない。むしろ、禍根を残して、罵倒→恨み→復讐、みたいなネガティブスパイラルに陥る可能性もある。明智光秀なんかはその典型的なパターンだよね。そう、だから、”ふざけんな”という思いをストレートに伝えてもロクなことはない。

 で、”ぶざけんな”と思った時は、まず、思いっきり相手を罵倒する手紙・メールを書く、でも、送らない。自分の気持ちはスッキリするし、相手にも迷惑がかからない、これぞ一石二鳥。ちなみに、Gmailの場合は、送信取り消し機能があるので、仮に送ってしまっても、数秒以内なら取り消せます。自分は何度もこれで救われました。

佐藤一斎にみる江戸時代のロジカルシンキング

9月 13th, 2014 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - (佐藤一斎にみる江戸時代のロジカルシンキング はコメントを受け付けていません)

先日、打ち合わせの合間にちょっと時間があったので、ふらっとデパートで開催されている古本市で、佐藤一斎の原書(日本思想体系)があったので、買ってしまいました。

もちろん、自分は原書をスラスラ読みこなせるほど漢学の素養はないので、ちびりちびりと読んでます。

そんな中で、瞠目したのがこの一説。一斎先生が齢80を過ぎて、記した、「言志耋録(てつろく)」のこの一説。

 人は百歳なる能(あた)わず。
 只(た)だ当(まさ)に志、不朽(ふきゅう)に在(あ)るべし。
 志、不朽に在れば、則(すなわ)ち業も不朽なり。
 業、不朽に在れば、則ち名も不朽なり。
 名、不朽に在れば、則ち世々(よよ)子孫(しそん)も亦(また)不朽なり。

とてもロジカルな論旨だと思います。箇条書きすれば、

1.人間は100歳まで生きることはできない
2.100歳まで生きることはできないが、志は永遠に残るものである
3.志が永遠に残るのであれば、事業も永遠に残るものである
4.事業が永遠に残るものであれば、その名も永遠に残るものである
5.名が永遠に残るものであれば、代々、子孫も永遠に残るものである

まるで数式の証明を見ているような、まったく論旨に乱れがない研ぎ澄まされた文章だと思いました。

一斎先生の謦咳に触れることはできませんが、とてもロジカルな方なんだなあと思います。

で、思うこと。ロジカルシンキングは大事だと思う。

もちろん、ロジカルを越えて、エモーション・直観・感性で世の中を見ることもとても大事。

でも、組織として、人をまとめていく場合、ロジックが必要となる局面が多いと思う。

そして、それは現代だけではなくて、江戸時代も同じで、これからも同じだと思うのです。

世界ハイテク企業ウォッチ プライスライン

9月 5th, 2014 | Posted by admin in お知らせ | 長橋のつぶやき - (世界ハイテク企業ウォッチ プライスライン はコメントを受け付けていません)

Screenshot of www.sbbit.jp

連載中の世界ハイテク企業ウオッチにプライスラインの記事を寄稿させていただきました。

【連載】世界ハイテク企業ウォッチ
世界最大の旅行代理店プライスラインとは?買収戦略に学ぶ、変化への対応力
http://www.sbbit.jp/article/cont1/28472

マルチタスクとシングルタスク

8月 30th, 2014 | Posted by admin in 日々の思い | 経営 | 長橋のつぶやき - (マルチタスクとシングルタスク はコメントを受け付けていません)

最近、思うこと。

先日、何かの雑誌で旅館星のやのスタッフは、受付、客室清掃、調理補助など一つの業務だけではなく、マルチタスクをこなしているという話を読んで、なるほど、と思いました。

アジャイル的な考え方もこれに近くて、システム開発だけではなく、テストもやったり、設計もしたりと、ひとりが複数こなすマルチタスクなので、星のやもアジャイル的な組織と言えるかもしれない。

で、こうした一人が複数の業務を担当してまわすのは、清掃係、調理係と”係”に人を張り付けないため、少ない人数でオペレーションが完結し、結果的にコストが減るケースが多い。

じゃあ、どの会社もこうすればいいじゃん、と思うけど、これが結構難しい。やっぱり、組織が大きくなればなるほど、経理は経理、開発は開発とお互い話している言葉も違うし、結果的に縦割りになって、無駄の多いシングルタスクになってしまう。

でも、大企業でもマルチタスクを実現できている会社もあって、それは、社長の”組織を官僚化させない”といったリーダーシップによるものだと思う。前にもどって、おそらく、星のやもそうした危機感があるのだと思う。企業はトップ次第というけど、まさに、この例はそうだなあ、と昨日の帰路の途中思ったことでした。

”待ち伏せ”というビジネスモデル

8月 28th, 2014 | Posted by admin in 経営 | 長橋のつぶやき - (”待ち伏せ”というビジネスモデル はコメントを受け付けていません)

自分が証券会社にいたころ、なるほど、と思ったことです。

機関投資家のビジネスは言うまでもなく、安い価格で株を買って、高い価格で売って、儲ける。

で、どうやって安い株を見つけるか? 

ある投資家いわく、それは”待ち伏せ”であると。

たとえば、東京証券取引所では3000以上の株式が上場されていて、日々、売買されている。

もちろん、トヨタとかソフトバンクといった東証一部で、時価総額が大きい企業は、一日に何百億円と売買されているので、こういったデカい銘柄でリターンを出すのは難しいという。

むしろ、投資家が注目していない会社を1年くらい前から目をつけておいて、ちょっとずつ買う、そして、何かのタイミングで注目されたときに売る。これが”待ち伏せ”です。

それで、この”待ち伏せ”先方、投資だけではなくて、ビジネスにも当てはまると思う。

ビジネスでも、流行を追うことは有効だけど、やはり、流行にはいろいろな会社がそれに飛びつく、だから、結局のところ、資本力がモノを言う世界で、大企業が優位になってしまう。

でも、モノになるかわからない、誰も注目しない分野を”待ち伏せ”する。そして、いつかその分野が注目されることで、果実を得ると。

ネタを仕込んだからといって、すぐヒットするとは限らない。だからこそ、”待ち伏せ”は有効な手段と思うのです。