戦後76年目におもう

8月 15th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - ( 戦後76年目におもう はコメントを受け付けていません)

 今日は8月15日、終戦記念日、昭和20年8月15日から76年目です、自分が小学生のころは、祖父母をはじめとして戦争経験者がそこそこ周りにいて、当時の話を聞く機会がありましたが、最近だと、だいぶ減ってきましたね。

 で、昨日、NHKのドキュメンタリー「銃後の女性たち 戦争にのめり込んだ“普通の人々”」を見て、思うところがありました。戦時中のドラマでたびたび登場する「国防婦人会」、それは当時、女性の活躍が少なかった時代、女性が社会に参加したい、お国の役に立ちたい、そんな思いから活動が広まったといいます。参加者にとっては、お国の役に立ちたいという純粋な思いだったのではないでしょうか。

 さて、レベルは変わりますが、何かの役に立ちたい、というのは今でもありますよね。たとえば、会社のために役に立ちたいとか、最近はだいぶ減りましたが、モーレツサラリーマンが、すべてを犠牲にして、会社にひたすら奉公する、これはやや似ている構図のような気もします。

 自分の理解では、モーレツサラリーマンがダメなわけではないと思います、仕事が大好きなモーレツサラリーマンがいるからこそ、会社の繁栄があるわけですし。むしろ、大事なのは多様性、ダイバーシティなのかと。仕事が好きな人は仕事をすればいいし、家庭とのライフワークバランスが大事であれば、それを認めると。一つの価値観を押し付けるのではなく、多様な価値観を認め、尊重する、これは指導部、会社でいえばマネジメントの役割ではないでしょうか。

 かつての古代ローマ帝国では、占領した地域について、ローマのやり方を押し付けるのではなく、その地域の文化、宗教を大切にしながら、よいところをお互い学んで統治に役立てたといいます。で、会社の買収M&Aでも、システムなどは共通にするものの、買収先のよいところ・システムを学ぶ・取り入れる多様性を認める会社の方が上手くいっているような気もします。

 さて、話を戻って、終戦から76年、これから10年すると、さらに1次体験者は減りますよね、それは仕方ないことです。ただ、学べる教訓があるとすれば、一つの価値観を押し付けるのではなく、多様性のある社会、これは守っていくべきではないでしょうか。

ベイズ統計の直感的理解と実践活用術

7月 20th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い - (ベイズ統計の直感的理解と実践活用術 はコメントを受け付けていません)

ベイズ統計について、9月24日セミナーを実施します。

https://johokiko.co.jp/seminar_chemical/AD210909.php

よくわかる最新量子コンピュータ 基本と仕組み 韓国語版

5月 13th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い | 長橋のつぶやき - (よくわかる最新量子コンピュータ 基本と仕組み 韓国語版 はコメントを受け付けていません)

 2018年に出版させていただきましたよくわかる最新量子コンピュータ 基本と仕組み 韓国語版が翻訳されました。自分は韓国語はわからないのですが、図表を見る限り、ちゃんと訳されているように思います。

「現状維持がベスト」の可否

5月 9th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い - (「現状維持がベスト」の可否 はコメントを受け付けていません)

 さて、東京・大阪を中心とした緊急事態宣言も5月末まで延長されました。重症患者の病床逼迫などいろいろ論点があるとは思いますが、個人的には、「現状維持がベスト」という世の中のコンセンサスがこうした意思決定につながった気もしています。まあ、今回のコロナ禍は、ワクチン接種で収束が見えてきましたが、これだけに限らず、集合的心情すなわちエートスというのでしょうか、多くの事象について「現状維持がベスト」のような感じがしています。


 この「現状維持がベスト」、自分の理解では、これが通用する世の中と通用しない世の中があると思います。そのなかで、先日読んだ「元禄御畳奉行の日記 尾張藩士の見た浮世」(神坂次郎著、中公新書)を思い出しました。日記の主人公である朝日文左衛門は、尾張で父親から棒給40俵の警備職を受け継ぎ、27歳で御畳奉行に昇進します。一方で、彼は、無類の記録マニアで、自身の結婚式での食事のメニュー、観た芝居の批評、江戸の世相など、27年にわたり記録しつづけます。ま、いまでいえば、ブログみたいなものですね、それが幸運なことに今日まで「鸚鵡籠中記」として残されたことで、元禄の世がどうなっていたのか、窺い知ることができます。


 で、元禄の世は、武士は「サラリーマン化」していたと言います(同書p29)。そりゃそうですよね、関ヶ原合戦から80年以上経って、戦争とはほぼ縁のない世界です。人によっては、武士の命である刀を芝居小屋に忘れたとか、そんなポカもあったようです。そして、主人公である朝日文左衛門も、類に漏れずユルい生活を送っていたようです。彼の同役の御畳奉行が3人いるので、出勤は1か月に3回、それも実務は部下の足軽が取り仕切ります。なので、仕事があるとすれば、「現状維持」、悪いことをしないで、いまのままをキープするといったところでしょうか。そして、朝日文左衛門は、仕事そっちのけで、芝居、酒に熱中し、最後は酒の飲み過ぎで45歳で生涯を閉じます。

 やはり、元禄の世は、「現状維持がベスト」が通じた時代だと思います、世の中も安定し、新田開発も進み、1つのポジションに3名奉行がいても、何とかできた時代です。ただ、こうしたいびつな構造がだいぶ先になりますが、江戸幕府の衰退につながったのは、歴史が証明していますよね。まあ、元禄時代と現在を単純に比較はできないと思いますが、学ぶべき点もあると思います。やはり、現在は、「現状維持がベスト」とは言えないですよね。元禄の世では武士がサラリーマン化していましたが、2021年の現在、典型的なサラリーマン、すなわち、新卒で入社して、定年まで勤め上げて、退職して、年金で暮らす、これは、なかなか難しくなっているのではないでしょうか。


 「現状維持がベスト」によって、いまはいろいろ歪みが生じていると思います。たとえば、↑の話では、キャリアプランですよね、それはきちんと変えていくと思います。これは企業でも同じですよね。ビジネスの環境が変化したら、「現状維持がベスト」ではなく、変えるべき点を変える、こうしたマインドがさらに必要になってくるのではないでしょうか。

図解入門ビジネス 最新 D2Cの基本と仕組みがよ~くわかる本

3月 6th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い - (図解入門ビジネス 最新 D2Cの基本と仕組みがよ~くわかる本 はコメントを受け付けていません)

さて、昨年の秋くらいから書いていた本「D2Cの基本と仕組みがよーくわかる本」が先週発売されました、アマゾンでも買えるようです。これまでフィンテックも書いたことがありラクに書けるかなと思ってましたが、全くそんなことなく、いつものようにシンドイいばらの道でした。 

 こうしたいばらの道を歩みながら、一つのゴールに辿り着きました。D2CはDirect To Consumer、メーカーが直接コンシューマーにアプローチするわけですが、昔から製販一体と言ったり、SPAと言ったり、新しいモデルではありません。ただ、新しいのはECの統合、店にいってもレジ経由でなくEC経由でモノを買う、家でもECで買う、バックエンドをECで統合する、いわゆる、ヘッドレスコマースで、これによって顧客との接点が多面的になり、情報を基軸とした製造「情報」小売業となるという話です。 

 で、たまに「よく書きますね?」と言われます。まあ、素直に褒め言葉としてありがたく受け取っておりますが、絵とか音楽とか全くできない分、書くことが自分のできることのかもしれないです。そして、書くにもコツがあって、自分は出し惜しみをしないタチなので、3つのコツを書いてみたいと思います。 

  だいたい自分の場合は、あまり知らない分野が多いです。で、その場合、まず1.あらゆる文献に漁る、です。もうだいぶ前ですが、ボスコンのコンサルタントから知らない分野を担当したとき、関連する本を手当たり次第読むということを教わり、実践してます。なので、自分はこれをボスコン式勉強法と呼んでいます。ま、最近はアマゾンもあるので、クリックだけですし、とくに海外の本・デジタル媒体は知らない論点があって参考になります。

  で、2.わからなくても最後まで書く、これがかなりシンドイですが、期日を決めてわからなくてもとにかく書く。書いてから徹底的に直します。かのピーター・ドラッガーは最低3度書き直したそうです、まあ、そこまではできませんが、書き直すことで、論点がブラッシュアップする気がします。そして、最後に3.継続する、気が付いたもう10年経ちました。

  最後に、編集担当の山内さん、今回もありがとうございました!独立後、はじめてご一緒させていただき、よいモノができました。こうして辿り着けたのは山内さんのおかげです、ありがとうございました。

確定申告とマイナンバーカード

2月 25th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い - (確定申告とマイナンバーカード はコメントを受け付けていません)

 さて、前も書いたかもしれないですが、今年も書きます。自分にとって、1年の終わりは確定申告で、先日、確定申告が終了し、やっと自分にとって令和2年が終わりました。

 確定申告は前年の1月から12月までの給料、配当などのお金にまつわる経済活動を「確定」して、それを税務署に「申告」します。自分にとっては、この確定申告の日が大晦日で、次の日から新年という気持ちです。で、こうしたサイクルをもう10年以上続けてきました。

 そして、この10年、いろいろ変わったと思います。やはり、この2~3年で便利になりました。たしか、10年前は、ネットで確定申告するには、Javaをインストールする必要があり、これがなかなか大変で、ホントにインストール、入力が終わらず徹夜したときもありました。

 で、この便利のきっかけはマイナンバーカードだと思います。これまでの申告内容、扶養家族の確認、いずれもマイナンバーカードで自動的に確認できます、今後、保険証もマイナンバーカードで対応できれば、保険証にリンクしている医療費、保険控除、さらには源泉所得税もマイナンバーカードで取得できるのかもしれないですね。

 いろいろ賛否両論はあると思いますが、自分はこうしたマイナンバーカードで情報が取得できることは、良いことだと思います。やはり、確定申告でいえば、「確定」が透明になり、わかりやすくなると思います、極端なことをいえば、確定申告は2月14日スタートでなくて、1月1日からスタートできるかもしれないですね。

  とはいうものの、日本国民が全員マイナンバーカードを取得して、確定申告できるかといえば、なかなか難しいところもありますよね。 先日、読んだ本では、IT先進国のエストニア、100ユーロ払えば、大使館に申請すれば誰でもパスポートを取得できて、選挙を含めたあらゆる行政手続きが電子化されています。とはいうものの、エストニアには旧ソ連以来のロシア語しか話せない住民も多く、エストニア国籍を取得できず、結局、無国籍状態の住民がそれなりに存在すると言います。


 ま、エストニアと日本の状況とはことなるかもしれないですが、いずれにしても、日本国民全員がマイナンバーカードを取得するのは楽ではないと思います。ただ、北風と太陽というのでしょうかね、太陽のごとく、マイナンバーカードのメリットを訴求する、これをやり続けることは大事と思いました。

Clubhouseと駄弁ること

2月 7th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い - (Clubhouseと駄弁ること はコメントを受け付けていません)

 「男もすなる日記というものを」というのは、平安時代の紀貫之の土佐日記の冒頭ですが、そこから1200年経った2021年初頭では、「流行人がすなるClubhouseというものを」なのではないでしょうか笑

 さて、自分もこのClubhouseいうものをやってみました(アカウントはkengo.nagahashi)。このClubhouse、自分に理解では、自分でラジオ番組を作って配信する&リスナーとして参加するということだと理解しました。


 Youtubeとか動画が当たり前のなかで、音声のみのコミュニケーションも面白いなと思います。最近、リモートワークで一人で過ごしている人も多いようで、それは、自分が受験生のとき、一人で勉強していてシンドイときに、ラジオでエールを貰う、繋がりを求めるものみたいなものに近いのかなと思いました。というわけで、Clubhouseでなんか高尚な話をしているかというと全くそうではなく、わりと、雑談ですよね。でも、この雑談も面白いと思うのです。

 先日、読んだこの本「丸山眞男 音楽の対話」(中野雄、文春新書)は、この雑談がテーマです。丸山眞男先生は、「日本の思想」でよく国語の入試問題でも出題されますね、彼の専門は政治史ですが、クラシック音楽をスコアを点検しながら、鑑賞するいわゆるクラシック音楽オタクだったようです。もう、ベートーヴェン交響曲第3番の第2楽章がなぜ悲しいかと語らせたら、止まらなかったと。

 で、丸山先生のスタイルは、「駄弁る(だべる)」。これは、戦前の旧制高校で生まれたスタイルで、少人数で机を囲み、、談論風発の一刻を送るというスタイルを好んだと言います。この談論風発のスタイルは古くは、中国では論語であり、ギリシャではプラトンに遡ると。

 今だと、「駄弁る」というのは、ダラダラと時間を過ごすというニュアンスがあって、あまりポジティブじゃない気もしますが、丸山先生にとって「駄弁る」ことは、「自分の考えも、ご同席の方から挑発を受けるといいますか、何か言ってくださるとそれに対して考え方が湧いてくる、そういうタイプなんですね」(同書p153)と指摘していて、「駄弁る」ことが丸山先生のスタイルだったと。

 ひるがえって、最近、コロナ禍によるリモートワークもあり、特定の相手と特定のトピックのみ話す、こんなことが増えている気もします。それはそれで必要ではありますが、こうした予定調和ではなく、「駄弁る」ことで、新しいことが生まれるのかなとも思いました。そうした意味で、Clubhouseは、この「駄弁る」カルチャーだと思います、そして、自分も「駄弁る」ことで新しい刺激を受けたいと思いました。

アムステルダムの思い出とドーナッツ経済

1月 24th, 2021 | Posted by admin in 日々の思い - (アムステルダムの思い出とドーナッツ経済 はコメントを受け付けていません)

 旅の思い出、今回はアムステルダムです。たしか、最初にアムステルダムにいったのは、もう10年以上前、電車で1時間ほどのフェルメールで有名なデルフトのデルフト工科大学訪問の際にトランジットで初めてアムステルダムにいきました。
 自分のなかでのアムステルダムの印象は、ヴィヴィッド(Vivid)と言うべきでしょうか、活気・刺激がある街です。アムステルダムの運河沿いを歩くと、古い街並みもあれば、先鋭的な場所もあり、地元静岡では1年に1回しか開催されていない大道芸も割と日常的に開催されていて、活気・刺激が多いヴィヴィッドな街です。
 さて、そんなアムステルダム。昨日、たまたま、dマガジンでTIMEをパラパラと読んでいたら、ドーナッツエコノミーを導入するそうです。ドーナッツエコノミーの詳細はググっていただければと思いますが、自分の理解では、このドーナッツエコノミー、これまでのGDPが伸びればいいじゃないの、というゴールを捨てて、ドーナッツのなかで生きるべし、という考え方と理解しました。
 ドーナッツの内側は、水・食料、教育、エネルギーなど生活をする上で最低限、必要な要素。そして、ドーナッツの外側は、気候、土壌など環境に影響を与えるエリアで、これを拡大すると環境破壊につながると。で、そのドーナッツの内側、すなわち、生きていく上で必要なエリアと、ドーナッツの外側、いってみれば環境を破壊する行為、そのなかで、あえて外側に拡大するのではなく、ドーナッツの真ん中がスイートスポットであり、このドーナッツのなかで生きるべしと。アムステルダムは、このドーナッツ経済を導入したそうです。
 ま、いきなり、東京を全部ドーナッツエコノミーにするのはシンドイでしょうけど、アムステルダムの試みは面白いなあと思いました。GDPの伸びだけがゴールじゃないですしね。で、次回、いつ、アムステルダムにいけるか全く未定ですが、どんなドーナッツになっているのか、目で見てみたいと思いました。アムステルダムがよりヴィヴィッドになっていると思うとワクワクします。

2020年この5冊!

12月 30th, 2020 | Posted by admin in 日々の思い - (2020年この5冊! はコメントを受け付けていません)



 今年は、コロナ禍のステイホームもあり、100冊を越えるかなと思っていましたが、後半、バタバタしており、去年とまったく同じ94冊でした。全く目標を決めているわけではないのですが、同じところに着地するのは興味深いですね、長年の習慣がそうさせたのかもしれません。https://bookmeter.com/users/814464/bookcases/11507105

 過去のログは、
 2019年この5冊!

 で、長年の習慣は良くも悪くも変わらず、今年も紙の本が中心でした、ノートをiPad+PencilにするなどだいぶDXが進みましたが、ここはまだ時間がかかりそうです(◎_◎;) ちなみに、昨年はアマゾンはイケてないみたいなことを書きましたが、最近、感覚的に変化球が増えた気もしていています。

 で、2020年この5冊!です

1.「ディズニーCEOが実践する10の原則」ロバート・アイガー:アメリカのニュースTV局ABCに入社して、若くしてエグゼクティブになり、さらにはディズニーのCEOに、どんな意識高い系かと思いましたが、本当に誠意の人だと思いました。スティーブ・ジョブズにも誠意を尽くし、マーベルのアイクにも誠意を尽くし、どんな国、立場でもこういう人が偉くなるのだなあと思いました。

2.「天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す 上下」(エドワード・O・ソープ) 市場をやっつけろの主人公、ブラックジャックの必勝法をあみだし、さらにはマーケットニュートラルをヘッジファンドでも驚愕のパフォーマンスを出したエドワード・ソープの自伝。「教育は脳みそのソフトウエアを作る。生まれたときの自分を基本的なオペレーティングシステムを積んだコンピュータ。学ぶことでプログラムを載せる」、この指摘はその通りだと思いました。

3.「悪党たちの大英帝国」(君塚直隆著) ヘンリ8世、クロムウェルからロイド・ジョージ、チャーチルまでイギリスの政治を動かした7人の悪党の物語です。いままで、イギリスの歴史あまり知らなかったこともあり、目から鱗でした。フランス、ロシアなどが18世紀以降革命で政権が転覆されるなか、イギリスがそれぞ免れたのは「現実主義と柔軟性」、王権でありながらも議会ともバランスをとり、貴族が富を独占しながらも、国民保険導入で国民をケアする、これは「現実主義と柔軟性」をもつ手練手管の悪党の仕業だと。

4.「反省記」(西和彦著) 直接ご本人とはお目にかかったことはないですが、割と近いところに何人か知り合いがいて、彼以外にもビル・ゲイツと喧嘩した方とか。くわえて、CSK創業者大川功氏の器の大きさに感嘆しました。「そいつらの欠点をどう受け入れて、いいところを見ながら仕事がでいるかどうかが、お前の経営者としての器だよ」(p334)

5.「スマホ脳」(アンデシュ・ハンセン著) 自分はプライベートに仕事に年がら年中スマホをチェックしていますが、これが中毒症状という指摘はもっともだと思いました。スマホは便利なツールですが、いい意味で距離を置くことも大事だなと思いました。

2021年、新しい本との出会いを楽しみにしています。

 

「所定」とデジタル化の視点

6月 8th, 2020 | Posted by admin in 日々の思い - (「所定」とデジタル化の視点 はコメントを受け付けていません)



 

今回のコロナ禍のなかで、何度も話題になったのが、行政の電子化の遅れです。たとえば、定額給付金について、対応が追い付かないといったところから、28の自治体で中止や休止をしているといいます。まあ、これだけにとどまらず、物理的にハンコを押す習慣とか、だいぶ、電子化は進みましたが、まだまだ道半ばと思います。

そもそも電子化とは何か?目的はデジタル化と思います。デジタル化とは、アナログを0と1のデジタルに置き換えること。

具体的には、下の図のように申請用紙などの所定の紙に手書きで埋めて、郵送、担当者がチェックして可否を判断、これがアナログの入力、送信、出力で、デジタルの場合、所定のフォームをPC・スマホとをつかって埋める、そして、担当者がチェックして可否を判断する場合(セミデジタル)と、ルールに基づいて自動判断する場合(デジタル)があると思います。

アナログ セミデジタル デジタル
入力 所定用紙に手書きで埋める 所定フォームに所定形式に従ってPC・スマホを使って埋める
送信 郵送 所要時間 1~2日 メール、クラウド 所要時間 0.1秒
出力 担当者がチェックし判断 担当者がチェックして判断 ルールに基づいて自動判断

 

で、アナログとデジタルの違いは、この「所定」にあると思います。もちろん、アナログの申請書類も「所定」はありますが、間違えて消す場合もあるし、誤ったまま提出した結果、返送されることもあります。ただ、デジタルの場合、単純な話では、電話番号には数字しか入れられないし、メールアドレスには、日本語は入力できません。すなわち、場所・規格を定める(所定)こと、これがデジタル化とも言えそうです。

それで、思い出したのは、かつてアナリストをやっていた際、企業の基幹システム(ERP)について調査したことがありました。企業の基幹システムは、文字通り基幹のシステムで、どこで、どれだけモノが売れて、どれだけ在庫が残っているかかといった販売システム、売上、利益を管理する財務システム、工場でどれだけモノを作ったかを管理する生産システムと多岐にわたります。

で、このERP構築において、論点になるのは、「所定」です、日本の企業の多くは業務に合わせてシステムを作っているので、生産と販売などつなげようとすると上手く動かないことが多いです。最初の話では、「アナログ」的な所定のやり方でシステムを作っているケースが多かったです。

で、この「アナログ」的なアプローチを変えるには、「所定」しかなくて、業務を標準化すること、あるいは、働き方をシステムに合わせること。一時的には、とてもやりにくくなります、紙ベースからデジタルにしてやりにくい、不便と同じかもしれないですね。ただ、一時的には不便になるかもしれないですが、24時間申請できますし、基本、フォーム通りに間違えなければ申請されますし、メリットも一杯あると思います。したがって、まず、踏み込むことこれが重要かもしれません。