さて、たまに経済の話が面白いので、書いてほしいというリクエストをいただきます。で、今回は、労働生産性の話です。あ、自分は専門家ではないので、自分が理解した範囲で書いてます、なので、誤解もあるかもしれません、くわえて、所属する組織とは一切の関係はありません。
自分の理解では、世界の経済は、コロナも予断を許さないも、落ち着きつつあるようです。米国をはじめとした中央銀行においても、コロナが猛威を振るった昨年は大規模な金融緩和を実施しましたが、そこから徐々に緩和を縮小して、利上げに向かいつつあります。米国は、年内に金融資産の買取を縮小する、いわゆる、テーパリングが市場の話題にもなっていますね。
で、日本の場合、もう10年近く、中央銀行である日銀は、金融緩和、すなわち、利率を下げて、マネーの供給量を増やして、結果として、2%の物価上昇(インフレ)を目指してます。ただ、このインフレ目標がなかなか達成できなくて、その先の出口である金融緩和の縮小もめどが立っていない状況です。
なぜ、インフレ目標が達成できないか?、国としての将来に不安がある、今後少子化が進み経済活動が縮小する、などいろいろあるようですが、日銀では賃金(給料)が上がらないことが大きな要因としています。賃金があがって、消費に回して、物価が上がると。そして、なぜ、賃金が上がらないか?やはり、労働生産性の低い会社が多いのではないかと思います。
たとえば、前職ではとても苦労したのですが、日本の場合、労働者をクビにすることは難しいです。で、これをどうにかするという議論は必要でしょうが、それはさておき、クビにできない以上、何かしらの形で雇用を維持する必要があり、そのコストが結果として労働生産性さらには賃金が硬直する要因になると。
この話は、正解があるわけではなくて、難しい話と思いますが、ただ、クビにすることがだけが労働生産性向上の唯一の手段ではない気もします、これは45歳定年も似た話かもしれないです。むしろ、適材適所というか、それぞれの社員の長所を最大化するポジションを提供する、あるいは新しいビジネスを創出して、そこに人材をあてる、これはマネジメントの役割でもありますよね。
というわけで、マクロでみたら労働生産性が低いのかもしれないですが、ミクロでみたらちゃんとできている会社もあるし、伸びしろのある会社もあります。というわけで、金融緩和の出口はいつかはわかりませんが、会社の体質を強化して、労働生産性を上げて、賃金を上げる、これが礎のような気がします。